公開日 2023.09.29  更新日 2024.09.04

営業職のバーンアウト(燃え尽き症候群)を防ぐためのヒント

ストレス、過労、プレッシャーは、どれも営業担当者がバーンアウト(燃え尽き症候群)に陥る要因です。成績優秀な営業担当者をつなぎとめ、高いパフォーマンスを維持するために、営業現場におけるバーンアウトを防ぐヒントをご覧ください。

目次

    営業職のバーンアウトに適切に対処するには

    バーンアウトは、職務に関わらず、いつでも起こる可能性があります。リモート営業が普及するにつれて、その確率も上がっています。営業とは、要求が厳しく、ハイリスク・ハイリターンの仕事であるため、ストレス、過労、プレッシャーにさらされやすく、結果的にバーンアウトに陥りやすい職種と言えます。しかし、Xactlyのデータによると、近年の営業担当者は、バーンアウトとは成功と引き換えに支払わなければならない代償という考えを否定しています。

    では、あなたがすでに責任ある立場に就いていて、会社を取り巻く環境も世界的な不況にさらされているとしたら、ストレスレベルの高まりにどう対処すればよいのでしょうか?まずは、営業職が陥るバーンアウトとは何か、またその対策と予防法を理解することから始めましょう。

    営業職のバーンアウトを見極める方法

    バーンアウトの兆候を見極めるためには、まずその原因を理解しなければなりません。一般的に、バーンアウトは、ストレス過多、過酷な仕事量、不安定な経済状況が長期的に続いた結果として起こります。営業職の業界では、国の経済状況が回復しない場合、営業リーダーの5人に4人以上が転職する可能性が高いと言われています。

    実際、営業担当者が燃え尽きることは、営業職特有の厳しい仕事から「静かな退職」する別の形とも言えます。つまりその「症状」は限界まで働いた人と似ているのです。バーンアウトを見極めるには、次の重要な兆候に注目してください。 

    • 身体的な疲労: 慢性的な不眠症や職場での予定外のうたた寝など
    • 精神的な疲労: 共感性の欠如の長期化、共感疲労、脱人格化(思いやりのない対応や割り切った行動傾向)
    • ネガティブな感情の増幅: 普段の性格とは異なる攻撃性、皮肉的な態度、不安の増大、仕事への無関心
    • 興味の低下: 特に、職務上のスキル開発やチーム/全社的な取り組みへの参加に対して

    営業職のバーンアウトを防ぐ方法

    バーンアウトの症状が徐々に現れる従業員もいるため、兆候に気づき難いかもしれません。しかし、管理者と同僚の両方とも、誰かがバーンアウトに陥っているというサインに気付けるようトレーニングしておくことが重要です。営業担当者が売上目標の達成に苦労している、興味を失っている、いつもの熱意を失っている等の兆候に気づいたら、できるだけ早く対処することが大切です。営業チーム全体のバーンアウトを防ぐための5つのヒントをご紹介します。

    1. インセンティブと責務を精査する

    営業担当者のパフォーマンスは、職務に就いてから2~3年後に上昇が止まり、低下する傾向があります。経済の不確実性からくるストレスも加われば、営業担当者の勤続年数にかかわらず、パフォーマンスは余計に低下している可能性があります。そのような兆候が見られた場合には、各営業担当者とキャリア目標や現在の職務に対する満足度について話し合い、可能であれば昇進の機会やインセンティブの増額について検討すべきです。

    2. 営業担当者に必要なリソースを確実に提供する

    営業のあり方は一変しました。ミーティングは必ず対面で行うべきものではなく、コーチングやトレーニングを現場で受ける必要もなくなりました。多くの職務が在宅勤務やハイブリッドな働き方に移行したことは、営業担当者のパフォーマンスやスキル開発に今後も影響を与えるでしょう。ここで重要なのは、リモート環境で働く営業担当者に、職務を効果的にこなすために必要なツールを提供することです。つまり、営業担当者には定期的にコーチングやスキル開発トレーニングを提供し、営業職で成功を収めるために必要な環境を整える必要があります。

    3. 営業担当者のパフォーマンス向上につながる追加ツールについて検討する

    営業担当者や営業リーダーは、営業活動の進捗状況やパフォーマンスの推移、目標達成の見通しなどを把握できなければなりません。それには、適切なツールやテクノロジーが必要です。Dell Technologiesによると、80%の企業がデジタルトランスフォーメーションを加速させている理由もここにあります。

    4. 従業員のウェルネスを優先する 

    Xactlyのデータによると、営業リーダーの20%が、過去2年以内にワークライフバランスを理由に職務を変更しています。ワークライフ「アンバランス」であることが原因で営業担当者がバーンアウトに陥るリスクが大幅に上がっており、健全なワークライフバランスの確保が不可欠になっています。これは、営業担当者に1日を通して何度も休憩を取ることを奨励する、瞑想やヨガのセッションを提供する、あるいは全社的なメンタルヘルスデーを導入する等の方法で、簡単に実現できます。

    5. 共感を実践する

    どのような方法で営業担当者のストレス軽減を支援するにしても、大事なのは共感です。営業チームの各メンバーの様子を確認し、仕事関連の問題に焦点を当てない会話をしてください。従業員対象のアンケート調査を行い、営業担当者の働き方について理解を深めるのも良いでしょう。これは、匿名でインサイトを収集できる優れた方法です。

    新しい営業の時代に営業職のバーンアウトを防ぐために

    営業のあり方は一変しました。そして成功のためには、営業チームもその変化に適応していく必要があります。ただし、営業パフォーマンスの中心にいるのは営業担当者であり、彼らのウェルネスを優先することが極めて重要です。 

    営業職がバーンアウトに陥るリスクをゼロにすることはできないかもしれませんが、まずは確実にサポートするための対策を講じることが重要です。成功に向けて営業チームを強化する方法については、最新のガイドをご覧ください。

    執筆者

    Xactly(エグザクトリー)株式会社 Xactly Japan News Team

    Xactly(エグザクトリー)株式会社 | Xactly Japan News Team

    Xactly Japan News Teamは、Xactly社内およびレベニューインテリジェンス業界全体で起こっている市場動向、イベント、市場動向についてレポートします。