公開日 2024.06.11  更新日 2024.06.11

理想的なフォーキャスティング(売上予測)テンプレートを作成するには

現代のデータドリブンなビジネス世界では、営業組織に強力なフォーキャスティング(売上予測)戦略が必要です。このような戦略がないとすれば、既に競合他社に遅れをとっています。

残念ながら、多くの企業がフォーキャスティングの精度を高めることは難しいと考えています。現代の経営リーダーの91%が、フォーキャスティングは今までになく難しくなっていると回答しており、75%以上の精度でフォーキャスティングを達成している営業組織は4分の1未満にとどまります。

フォーキャスティングの精度を高めるには、適切なプロセスとツールを活用することです。そのひとつに、フォーキャスティングテンプレートがあります。フォーキャスティングテンプレートは、売上データの追跡、重要なKPIの測定し、データに基づいた営業関連の意思決定の土台となるものです。

製品・サービス、売上目標、その他の希望する条件に応じて理想的なフォーキャスティングテンプレートを作成する方法を詳しくご紹介します。

目次

    サマリ

    • 画一的なフォーキャスティングテンプレートでは、各社独自の売上目標やKPIなどを把握しきれない
    • 営業組織は、スプレッドシートやソフトウェアツールを使って、カスタマイズされた効果的なフォーキャスティングテンプレートを作成可能
    • テンプレートを作成する前に、フォーキャスティングの対象、期間、目標、重要なKPIなどをまとめ、テンプレートのフレームワークを決定することが重要
    • 営業パフォーマンスを総合的かつ詳細に可視化できるフォーキャスティングテンプレートが推奨される

    なぜフォーキャスティングテンプレートが必要なのか?

    正確なフォーキャスティングには一貫性が必要です。一貫性を実現するためには、比較可能な値を測定できるよう、常に同じデータソースとフォーキャスティング手法を用いて、データを長期的かつ正確に追跡しなければなりません。

    フォーキャスティングテンプレートは、一貫性を実現するためのフレームワークを提供し、営業リーダーやその他の関係者が参考にする基準として機能します。フォーキャスティングテンプレートを正しく作成し、共有することができれば、信頼できる唯一の情報源として、年間を通してフォーキャスティングや意思決定に使えます。

    Googleで少し検索すれば、数十件(あるいはそれ以上)の無料のフォーキャスティングテンプレートが見つかるでしょう。しかし、このように簡単にダウンロードできるテンプレートを使うことには特有の問題があります。このようなテンプレートは、各社の製品やサービスを念頭に置いて作成されていないのです。また、測定すべきKPIや営業戦略で目指す目標は会社ごとに異なりますが、そのことについても考慮されていません。

    無料のテンプレートを使うよりも、各社の製品・サービスのフォーキャスティングや重要度の高いKPIの追跡に必要な要素に応じて、各社独自のフォーキャスティングテンプレートを作成することが推奨されます。幸いなことに、現在市場に売り出されているツールやテクノロジーを使えば、独自のフォーキャスティングテンプレートを簡単に作成できます。また、独自のテンプレートを作成するプロセスは、販売戦略を理解して実行することにも役立ちます。

    理想的なフォーキャスティングテンプレートを作成するには

    ステップ1: フレームワークを作る

    何を予測するのか?

    理想的なフォーキャスティングテンプレートは、フォーキャスティングの対象となる製品・サービスのタイプによって異なります。例えば、大量の過去データから主力製品の売上を予測する場合と、新製品のリリース時に売上を予測する場合とでは、大きく異なるフォーキャスティングテンプレートが必要になるでしょう。

    まずは、何を予測するのか、どのようなフォーキャスティング方法が最適なのかについて考えてください。それによって、テンプレートのフォーマットと実際に測定すべき値のフィールドが大方決まります。

    例えば、全く新しい製品やサービスをリリースするスタートアップ企業は、獲得可能な最大市場規模(TAM)などの外的要因を考慮したトップダウン型のアプローチを採用する傾向があります。一方、コアソフトウェアを販売する大手企業は、過去の売上実績データに重点を置いたボトムアップ型のアプローチを採用するでしょう。

    必要なフォーキャスティング期間とは?

    次に、フォーキャスティングの期間について判断します。データに求める粒度や状況によるかもしれません。週次、月次、四半期次、年次など、どのような粒度のフォーキャストが必要でしょうか? 

    恐らく、1つのフォーキャスティングテンプレートで複数の期間に対応したいはずです。スプレッドシートやテンプレート作成ソフトウェアツールがあれば、このようなテンプレートを簡単に作成できます(これについては後ほど詳述します)。

    どのような売上目標を掲げているか?

    売上目標を正しく設定することは、フォーキャスティングテンプレートの作成前に行うべき重要なステップです。売上目標によって、成功を測るベンチマークや、テンプレートに含める重要な開始データポイントが決まります。

    例えば、新製品でTAM(Total Addressable Market)の15%を獲得することが目標であれば、TAMを計算して売上ベースで15%になる数値を導き出し、その数値をフォーキャスト(そして年間の達成率を測定すること)に活用することができます。

    売上目標が明確に設定されていないのであれば、フォーキャスティングテンプレートを作成する前に設定してください。

    どのようなKPIを測定するのか?

    一般的には、営業パフォーマンスを測定するKPIがフォーキャスティングテンプレートのフィールドになります。フォーキャストに含めるべき最も重要なKPIには、以下が含まれます。

    • 営業売上 - 営業活動を通じて獲得した金額(総売上および/または事業単位、営業担当者、チームごとの売上)
    • 営業売上の成長率 - 対前期比(先月比、前年同期比など)の増加率(%)
    • 営業パイプラインカバー率 - 進行中の営業パイプラインにおける商談総額に対する売上目標の比率
    • 営業活動データ - 営業活動全体の健全性を判断するのに役立つ、営業プロセスに関連した活動の指標(例:ミーティング予約総数、ディスカバリーコール数、実施された製品デモ回数、リードマグネットのダウンロード数)

    ステップ2:テンプレートを作成する

    データを収集する

    過去のパフォーマンスデータであれ、新たに収集した外部データであれ、まずはデータを一か所に集めて整理することから始めましょう。一貫性があり正確なデータを確実に収集し、準備を整えたら、フォーキャスティングテンプレートに簡単に取り込めるようにしてください。

    ツールを導入する

    多くの営業組織は、スプレッドシートかソフトウェアのいずれかを使ってテンプレートを作成しています。Xactlyは、できればソフトウェアの使用をおすすめします。スプレッドシートの方が簡単に使えるように思われるかもしれませんが、大量の手入力が必要になるため、結局は複雑化し、人為的なミスが発生しやすくなります。

    それよりも、営業管理ソフトウェアツールのダッシュボードに集約して表示されるようテンプレートを作成し、可能な限りプロセスを自動化することをおすすめします。CRM(顧客管理)システムを使用しても良いですし、CRMに統合されたプラットフォーム(Xactlyなど)を使用しても良いでしょう。 

    ズームインとズームアウト

    優れたフォーキャスティングテンプレートは、全体的な視点と細かい視点の両方から、営業リーダーが営業パフォーマンスを確認できるようになっています。つまり、適切なレベルで測定値を評価するために、テンプレート内を(いわば)ズームインまたはズームアウトできる必要があります。例えば営業リーダーは、達成した総売上を評価するだけでなく、個々の製品や営業チームごとに評価したいと望んでいるかもしれません。

    テンプレートでは、まず全体的な指標を定め、それを細分化していきます。例えば、前年同期比の売上成長率を予測したり測定したりするだけでなく、対前月比や対前週比の売上成長率にもズームインして、年間を通じた周期的な売上傾向も評価できるようにしてください。

    ユーザビリティを重視する

    フォーキャスティングテンプレートは、その利用目的に従って使われた場合に限り効果を発揮します。テンプレートを作成する際は、そのユーザーと用途について考えてください。アクセス性、共有可能性、使いやすさ、必要なトレーニングなどについて検討し、すべての関係者が使えるテンプレートを作成しましょう。

    Xactlyでインテリジェントなセールスフォーキャスティングを実現する

    Xactly Forecasting®は、一貫性のある営業活動と正確なフォーキャスティングを実行することで、データドリブンのパイプライン分析を実現し、柔軟性があり回復力に富むレベニューストリームを確保します。さらに、一流のCRMシステムと簡単に統合することができ、シームレスかつリアルタイムの営業データ追跡と洞察/インサイトに満ちた意思決定を実現します。 

    今すぐXactlyにお問い合わせの上、無料のデモをご予約ください!

    執筆者

    Xactly(エグザクトリー)株式会社 | Xactly Japan News Team

    Xactly Japan News Teamは、Xactly社内およびレベニューインテリジェンス業界全体で起こっている市場動向、イベント、市場動向についてレポートします。

    3分でわかるXactly Forecastingの資料(無料)

      3分でわかるXactly Forecastingの資料(無料)

    Xactly Forecastingがすぐわかるデモ動画(無料)

      Xactly Forecastingがすぐわかるデモ動画(無料)