売上予測とは?
売上予測とは、定められた期間において今後の売上を予測することです。「フォーキャスト」や「フォーキャスティング」とも呼ばれます。ほとんどの企業は売上予測に基づいて事業計画の策定、投資の意思決定、リソース配分の決定を行っており、経営におけるファクターとして欠かせないものとなっています。この売上予測を適切に導き出すためには、さまざまなデータが必要となります。
必要なデータ
売上予測に必要なデータは、業種や業態、企業規模、商材等によって異なりますが、多くのケースで必要となるデータには以下のようなものがあります。
代表的なデータの例
- 過去の売上実績
- 現在の商談金額の総額
- 各商談の進捗状況
- 各営業チームや各営業担当者の成約率
- セールスサイクル(商談化してから成約までに要する期間)の平均値
- サービスの更新率(あるいは解約率)
加えて、市場のトレンドや政治経済、競合他社の状況といったデータも重要です。
売上予測については以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
エクセルで売上予測を作成する方法
ここからは、多くの皆さんがお使いのエクセルでどのように売上予測をおこなえるのか、その方法をご紹介します。
予測シート機能を利用する
Microsoft Excel 2016以降のエクセルには予測シート機能が標準搭載されています。予測シート機能とは、既存データとして入力された情報をもとに将来の予想値を導き出す機能です。複雑な関数の設定は不要で、特定のルールに従って売上を入力するだけで手軽にグラフや売上予測を作成できます。
手順は非常に簡単で、日付と売上を記載した列をそれぞれ作成し、入力したデータが選択されている状態で[データ]タブの[予測シート]をクリックし、売上予測の終了日を入力するだけです。なお、日付の列は「毎週」「毎月」など統一された時系列でなければ正しい売上予測が導き出されなくなるため注意しましょう
関数で売上予測を作成する
エクセルにはTREND関数という関数があり、過去の数値データをもとに「重回帰分析」を行って将来の予想値を導き出すことができます。
TREND関数を使って売上予測を作成するには、エクセル画面上部の[fx]から[TREND関数]を選択し、既知のy(過去の売上データ)、既知のx(売上日付)、新しいx(売上予測をおこなう日付)のセルをそれぞれ選択します。売上予測に用いるデータは複数選択できます。
エクセルで売上予測を立てるメリット
エクセルで売上予測を立てるメリットとしては以下が挙げられます。
追加コストをかけてツールを入れる必要が少ない
いまや多くの企業で事務用ツールとしてMicrosoft 365等が利用されており、エクセルが社内標準となっている企業も多いでしょう。エクセルのみを使用した売上予測であれば、追加でコストをかけてツールを導入する必要がないところも多いのではないでしょうか。その場合、導入のリードタイムもかからず手軽に売上予測をおこなえるのはメリットでしょう。
多くの人が使い慣れている
エクセルを社内標準ツールとしている企業では、従業員の多くがエクセルに慣れているはずです。複雑な操作が不要であることに加え、従業員が操作に慣れていれば、誰でも売上予測をおこないやすくなります。また、インターネット上にはエクセルに関する情報が数多くあるため、操作や設定に困った際の解決も図りやすいでしょう。
エクセルで売上予測を立てるデメリット
エクセルでの売上予測はシンプルかつ手軽である一方、下記のようなデメリットがあります。
データ量に限界がある
エクセルはデータの集計に特化したツールではないため、入力するデータ量には限界があります。データが大きくなればエクセルを開くのに時間がかかってしまいますし、場合によってはデータが破損する恐れもあります。また、データが増えるほどエラーが頻繁に発生し、修正に時間がかかる点もデメリットです。
正確性にかける
精度の高い売上予測をおこなうためにはさまざまなデータを参照する必要があります。しかし、エクセルは売上予測の専門ツールではないため、扱えるデータには限りがあります。簡易的な売上予測には有効ですが、売上予測に信頼性を求めるのであれば、エクセルは適していないでしょう。
データの改変や削除が容易にできてしまう
エクセルは誰でも扱えるため、重要なデータが入っているセルを書き換えられてしまうなど、データの改変や削除が容易にできてしまいます。セルの入力を制限する機能はありますが、多くのデータを扱うエクセルでいちいち設定をおこなうのはかなりの手間がかかります。
SFA/CRMとリアルタイムにデータ参照できない
エクセルと連携できるツールは限定的で、SFAやCRMなど売上予測に重要なデータが入っているツールとのデータ連携は困難です。また、リアルタイムにデータ参照ができないため、最新情報をもとにした売上予測も不可能です。
バージョン管理が大変
エクセルを修正する際、ファイルをコピーして新しいファイルで修正をかけていると、修正を加えた分だけファイルが増えてしまい、管理が難しくなります。かといってファイルを上書きしていたのではバックアップが取られず、前のファイルの復元が不可能になるというトラブルも起きかねません。
売上予測はフォーキャスト専用ツールがオススメ
前述の通り、エクセルでの売上予測はあくまで簡易的なものとして認識しておくべきでしょう。精度の高い売上予測をおこない、適切な事業計画を立てたいのであれば、フォーキャスト専用ツールの利用がおすすめです。
フォーキャスト専用ツールであれば、ツールに搭載されたフォーキャストおよびパイプライン管理業務に最適なフレームワークやレポート機能が利用できます。導入してすぐに活用できるだけでなくSFAやCRMなどのツールとも相互に連携でき、リアルタイムな情報をもとにした売上予測が可能です。AIや機械学習を利用した売上予測と改善計画、ベストプラクティスの定着の面でも大きなメリットが得られます。
フォーキャスト専用ツールならXactly Forecasting®
フォーキャスト専用ツールを導入するのであれば、ぜひXactly Forecastingをご検討ください。Xactly Forecastingには以下のような特長があります。
標準化されたフレームワークを搭載
Xactly Forecastingには、パイプライン管理とフォーキャスト算出におけるベストプラクティスがプリセットされています。高度なツールというと使いこなすのが難しいというイメージを持つ人も多いと思いますが、Xactly Forecastingであればどの会社でも最小限の設定ですぐに運用を開始できます。
SFA/CRMの価値も最大化
フォーキャスト専用ツールにはSFAやCRMなどのツールと連携可能なものが多いですが、ただデータを連携させるだけでは有効な活用とはいえません。Xactly Forecastingでは、SFA/CRMで管理している商談情報に健全性や受注スコアなどのインサイトを付加してSFA/CRMの価値を最大化し、相乗効果を得ることができます。
軽快な操作感
データ分析を行うツールではページ遷移ごとにデータの読み込みが発生し、グラフなどの表示が遅いと感じた経験がある人も多いでしょう。Xactly Forecastingは独自のアーキテクチャによりページロードが発生しない仕様になっているため、分析やレポートの表示がストレスなく軽快におこなえます。
UIの柔軟なカスタマイズ
ツールの使いやすさにおいて、UIは非常に大切な要素です。しかし、ツールの習熟度やITリテラシーなどによってどのようなUIが最適かは異なります。その点、Xactly ForecastingはUIを柔軟にカスタマイズでき、SFA/CRMに追加した個別フィールドとも簡単に連携できます。柔軟なカスタマイズ性で使いやすいUIへと最適化できるでしょう。
AIのパワーを活用
Xactly ForecastingはAIを活用した最新のツールです。過去の類似した商談の成約率や営業担当の成約傾向、売上高のトレンドなど、過去の活動を学習し、精度の高いフォーキャストや今後の意思決定をサポートします。データを客観的に分析することで、多くのデータを包括した意思決定をおこないやすくなります。
インセンティブ管理ツールと連携
インセンティブ管理ツールであるXactly Incentと連携すれば、商談を受注した際に得られる報酬額を営業担当者に具体的に提示できるようになります。報酬額が可視化されれば営業担当者のモチベーションとパフォーマンス向上につながり、売上アップを実現できるでしょう。
売上予測を立て適切な経営判断を
「VUCA時代と呼ばれ」先の見通しが立てにくい現代においては、いかに精度の高い売上予測を立て、それをもとに適切な経営判断をおこなえるかが非常に重要です。エクセルを用いた売上予測は簡易的な売上予測をおこなう方法としては有効ですが、専用ツールでないためにさまざまなデメリットがあります。
エクセルを利用して売上予測がどのようなものかを把握できたら、より精度の高い売上予測を導き出すために、専用のツールの導入を検討することをおすすめします。
>Xactly Forecastingの詳細はこちらのページからご確認ください。