公開日 2022.02.08  更新日 2022.04.06

営業を救う!リアルな営業パイプライン管理の進め方

テクノロジーを活用して、営業パイプラインの「リアル(実態)」を正確に見える化し、不確実なビジネス環境下でも、より確実に収益をあげていくアプローチをご紹介します。

目次

    コロナ禍で明らかになった営業パイプライン管理の課題

    今、私たちが直面している状況は、2008年の不況の時と似ています。当時はまさに「努力するけど、売れない」状況でした。そこには、その大きな混乱の影響を軽減する”テクノロジー”というものがありませんでした。

    2022年の今、直面している問題に対処する上でも、当時と同じような努力は少なからず必要です。しかし、当時と違うのは”テクノロジー”の力を活用し、より賢くアクションを起こせば、競争条件を変えることができ、より収益を上げられる、ということです。


    コロナ禍の真っ只中に掲載されていた記事(Software Growth Stocks To Buy :Coronavirus Impact Coming in June Quarter)を引用して考えてみます。この記事では、特にソフトウェア企業に焦点を当てていますが、その内容は、多くのBtoB営業組織に当てはまるものだと思います。 この記事の中で注目すべきポイントを引用してみました。

    • コロナが流行して、企業は投資の優先順位を見直し、ソフトウェアに対する顧客の支払いは減少する
    • ソフトウェアメーカーの商談では、大規模なプロジェクトが縮小されたり、取引成立までにより時間がかかる
    • 商談中の大型案件は獲得できる可能性があるが、長期的な商談は不確実性が高まる


    この記事から考えられるように、不確実な状況ゆえに、どの商談が「リアル」で、どの商談を追いかけるべきなのかを見極めることが難しくもあります。上記で引用した冒頭の2つはネガティブな見方ですが、3番目は必ずしもネガティブなだけではありません。企業には、いくつかの選択肢がある、ということを示しているともいえます。

    つまり、早いタイミングで、以下を的確に捉え、検討できれば、ビジネスへの悪影響を最小化し、収益の確保ができると考えます。

    • 営業パイプラインの中で「リアル」な商談はどれか?
    • 「理想顧客像(Ideal Customer Profile)」に照らして考えた場合、どのような特徴の企業が、私たちにとっての新しい営業ターゲットなのか?

    パイプライン管理と売上予測

    コロナ前の営業組織は、より良いセールス・エンゲージメント、より良いセールス・イネーブルメント、より正確な売上予測を行うことに集中していたと思います。しかし、コロナ後はその優先順位が変わったように感じます。今、営業組織は「パイプラインの予測」と「受注できる商談の条件」に焦点を当てており、受注できる可能性が高い商談の特徴を把握した上で、それに注力することが重要です。

    コロナ禍における営業パイプライン管理を、「食器棚」に起こった地震のようなものだと考えています。ここでは食器をパイプラインに喩えています。幸いにも割れずに済んだ食器もあれば、少しのダメージがあったもの、大きなダメージがあったもの、そして、粉々になって復旧もできない食器といろいろあるでしょう。この状況を営業パイプライン管理で考えるならば、粉々になった食器は、営業パイプラインからはしっかりと外さなければなりません。そして新たな食器を調達する必要があるでしょう。つまり、現在「リアル」に残っている商談と、可能性が高い商談を組み合わせて、売上計画を立てることが重要ということです。

    すべての商談を獲得しようとすることは逆に困難です。何がリアルかを知ることで初めて、リアリティのある予測が可能になります。財務部門の観点では、適切なコスト管理を行うことができ、パンデミック下においても状況に応じて最適な投資判断やリソース配分ができるのです。

    営業パイプラインの可視化

    食器棚に置かれた食器を注意して見なければ、修理が必要なのか、修理は可能なのかを判断することはできません。同様に、営業パイプラインが可視化されなければ、より確実な商談成立は難しいでしょう。以下のような管理状況が、残念ながら多く散見される状況です。

    手本にしてはならないプロセス

    これらの画像の状況が示す課題は、以下の通りです。

    • 必要とされるデータの粒度が定まっていない:営業パイプライン管理には、ハイレベルな全体像が分かる情報と、商談における詳細な活動情報の両方が必要です。案件ごとに営業担当者に質問しなくても、誰もが簡単に状況を把握できるようにしておくことが重要です。
    • 情報が最新ではない:営業パイプライン管理においては、「最新性」が求められます。誰かがパイプラインの状態を確認する際、最新の状態とそれを裏付ける詳細情報が見えるようにしなくてはいけません。そうでないと、最新だと思い込んでエクセルを編集してしまい、非現実的な内容にまとめてしまう恐れがあります。
    • 営業プロセスを分析・改善ができない:ある調査結果では「営業プロセスが今後の最重要テーマである」という結果が出ています。

    そして、今特に以下のようなことが必要とされているのです。

    • 高度にビジュアル化された営業パイプラインのビュー
    • 担当者、商談、営業パイプラインの各レベルで必要最低限な情報へのアクセスを可能にするビュー
    • 常に最新の情報を表示し、何が起こっているのかを理解できるビュー(CSV形式でデータを抽出したり、スプレッドシートにデータを書き込んだりする必要がないもの)
    • 営業プロセスを追跡し、案件に影響を与える可能性のある様々なリスクをアラート(リスク、コンテンツアップデート、商談クリーンアップ、トレーニング、AEアクション等に関するアラート)

    以下は、営業パイプラインを高度にビジュアル化・インタラクティブ化した分析結果の例です。

    営業パイプライン上の各タイルは、一つひとつの案件を表しています。セールスステージごとに列で整理されていますが、表示を切り替えて、以下を軸に表示させることもできます。

    • 予測カテゴリー:コミットメントレベル別で表示可能です
    • クローズ日:営業パフォーマンスの測定サイクルが四半期ごとの場合、四半期ごとに営業パイプラインの積み上げ状況を把握できます
    • 営業担当者:営業マネージャーは自身が管理する全ての営業担当者の営業パイプラインを1つの画面で見ることができ、ヘルススコアによってどの案件が最も受注に近いかを分析できます

    営業パイプラインは以下の項目でフィルタリングできます。

    • 営業階層(担当者、マネージャー、リーダー)
    • 営業プロセス(大企業向け、中小企業向け、製品ライン別など)
    • その他(リスク商談、受注予定日が何度も後ろ倒しされた商談、急に発生した商談など)

    各タイルには表示用のリンクがあり、以下のような案件の詳細を確認できます。

    • 商談の健全性スコアと、そのスコアを支えるAIによる洞察
    • ステージ別のAIによる売上予測
    • 営業担当者および営業チームの現在、過去のトレンド指標
    • 短期的な営業パイプラインのリスト

    また、質問や確認したいステータスに応じて、表示を切り替えることができます。

    営業パイプラインの可視化を実現する、Xactly Forecastingの機能を確認されたい方は、こちらのビデオをご覧下さい。


    ※この記事は、2021年5月に投稿された記事をもとに執筆したものです。

    執筆者

    松波 孝治 Xactly株式会社 マーケティング本部長

    松波 孝治 | Xactly株式会社 マーケティング本部長

    Xactly日本法人のマーケティングを全体統括。大学卒業後、一環して外資系IT企業にて、マーケティングはもとより、コンサルタント、経営企画などにも従事。