公開日 2022.08.08  更新日 2023.04.07

精度の高い売上予測(フォーキャスト)に秘められた7つの力

着実に正確なフォーキャストを立てることができれば、ビジネス全体のレベニューオペレーションが強化されます。本ガイドでは、RevOpsならびに精度の高いフォーキャストが実現されることでもたらされる7つの効能をご紹介します。

目次

    来月、3ヶ月後、1年後の売上高を予測できているでしょうか?

    もし現時点で、未来の売上と費用を正確に把握しなければならないとしたら、それを高い精度で予測することはできますか?

    この問いは、全ての企業が直面していることです。

    実際の売上高と、売上予測(フォーキャスティング)の値は、当然密接な関係です。企業の経営陣は、新たなセールステクノロジーと営業戦略を取り入れ、持続可能な売上成長への道のりを切り開いていく必要がありますが、詰まるところ、そこには正確なフォーキャスティングが不可欠です。

    売上フォーキャストの概要についてはこちらの記事をご参考にしてください

    > 売上予測(フォーキャスティング)とは? 計算方法と正確な予測を可能にするツール

    全ては正確な売上予測から

    レベニューオペレーション(RevOps)が必要とされる理由

     今日の市場で競争するだけでなく、突然の変化や混乱にも耐えられ、持続的に安定的な売上を創出できるニーズがかつてなく高まっています。このような状況を背景に、業界をリードする企業では、レベニューオペレーション(RevOps)の導入が進んでいます。

    RevOpsとは、データと組織横断的な連携により推進される戦略です。RevOpsにより、企業の既存のプロセスを把握し、それを最適化し、営業戦略のあらゆる側面を有効に活用できるようにします。企業のリーダーは、組織中のデータにアクセスしてパフォーマンスに直結する要因を明らかにし、さまざまな売上結果をモデリングし、予測性の高い売上予測を立てるために必要な信頼できる唯一の情報源を確立することができるのです。

    これには、適切なテクノロジーを導入することなく、達成することはほぼ不可能です。

    企業は持続的に売上を増加できていない

    改めて述べると、正確な売上予測(フォーキャスト)が、この課題解決の要になります。

    正確な売上予測は、次年度のプランや戦略を立てる際に不可欠なものです。正確な売上予測があることで、経営陣は売上増加の目標を設定する際に、より適切な意思決定を下すことができるのです。正確な売上予測のおかげで、パイプラインの可視性や営業担当者のパフォーマンスが向上するといったメリットも実現されます。 

    最近のXactlyの調査から、レベニューリーダーの75%がパンデミックをきっかけに目標を変更したことが明らかになりました。インテリジェントなフォーキャストツールを定着して活用することで、精度の高い予測を実現し、不利な競争条件や急な市場情勢の変化から企業を守ることができます。現状への対応だけでなく、将来的な適応、計画、成功も可能になるのです。

    売上予測を適切に立てることができれば、直感や限定的な情報ではなく、データという事実に基づき意思決定を下すことが可能になります。インテリジェントなフォーキャストツールは、現在の売上の可能性、将来の売上、そして将来の目標を達成させるために必要なリソースや変更を把握することをサポートします。

    既存の営業プロセスを見直し、パフォーマンスと目標を再構築するために新しいソリューションに投資するチャンスが今です。

     

    インテリジェントなフォーキャスティングによる7つの効果

    営業生産性を10〜20%アップ

    HubSpot社の調査によると、平均的な営業担当者が営業活動に費やしている時間は、1日の約3分の1程度です。残りの時間は、メールの作成、データ入力、会議への出席、その他の事務作業など、直接的に売上につながらない活動に費やされています。 

    組織としては、営業担当者が営業活動に集中できるようにすることを優先するべきでしょう。営業担当者が営業活動に専念できる時間が増えれば、生産性と売上が向上します。どちらも企業の最終利益につながる要素です。営業生産性を上げるために、効果的な営業活動のために必要な、適切なプロセス、情報、テクノロジーを確保するべきなのです。 

    インテリジェントなフォーキャストツールは、営業活動を分析し、営業リソースを追加するべきタイミングや場所を把握できるようにサポートします。管理業務の一部を自動化し、営業担当者の生産性を向上させられるようになります。また、最も収益性の高い商談を優先するために必要な情報を獲得することも可能になります。

     

    部門横断的な連携で生産性を72%アップ

    テクノロジーのおかげで、各部門をまとめ、共通のプロセスを定着させることが容易になりました。シームレスな部門間オペレーションを実現するために、社内の連携、コミュニケーション、協力が必要になります。 

    これを図るには、正確で信頼できるデータが保管される一元的な場所を確保するだけでなく、営業プランの作成プロセスに、戦術、テクノロジー、データを適切に取り入れることが必要になります。そこで、RevOpsの出番です。

    協力の文化を築くために、適切なプロセスを確立する必要があります。RevOpsを通じて、マーケティング、営業、カスタマーサクセスなど、各部門間に以前からあるオペレーションのサイロ化を解消し、売上につながるすべての活動に共通の戦略、目標、指標を開発することが重要です。このように統一されたプロセスを定着させることで、組織内の説明責任、信頼性、透明性が強化されるのです。

     

    社内の満足度を15~20%アップ

    パフォーマンスの高い営業部門では、インテリジェントな情報に基づき予測を立てている確率が、1.5 倍も高くなっています*6。成約率が上がれば、営業担当者と組織の両方の売上が増えるため、組織にとってはメリットしかありません。 

    RevOpsには、営業、マーケティング、カスタマーサクセスのオペレーションをシンプルにするという力があります。売上予測に加え、これらの部門が協力して問題点を見つけ、排除することができれば、スピードと俊敏性が向上します。その結果、部門間のチームワーク、生産性、データドリブンなコラボレーションが促進されるでしょう。成功手段が備わることで、営業担当者の満足度も上がります。

     

    売上目標達成率が7.3%アップ

    売上目標の設定でも、売上予測のデータを活用します。Aberdeenグループの調査によると、正確な売上予測を立てられる企業の売上目標達成率は 7.3%高く、最終利益を向上させられる確率は10% 高いのです。 

    営業売上目標の設定は、営業部門のパフォーマンスを数値化し、目標達成に向けたモチベーションを高めることにつながります。売上目標が適切に設定されれば、事業計画プロセスとの足並みを揃えることができ、売上高、営業生産性、市場でのシェアなどを向上させられます。*8

    インテリジェントな売上予測には、以下のメリットがあります。

    • 潜在的な問題を早期に発見できる
    • 可視化されていなかった商談を新たに発見できる
    • 営業コーチングを強化できる
    • セールスサイクルに関するインサイトを得られる

     

    売上増加のスピードが19%アップ

    RevOpsは、売上拡大を目指す営業部門に、「連携」と「可視化」という2つの大きなメリットをもたらしてくれます。 

    SiriusDecisions社の調査によると、部門間の連携が取れている企業の収益性は15%高く、売上増加のスピードは19%高くなっています。  

    企業が利用可能なデータやリソースを活用すれば、従業員は共通理解に基づいて行動するようになり、同じ目標に向かってモチベーションを発揮できるようになるため、収益性が上がるのです。

     

    データドリブンな営業アプローチで収益性が6%アップ

    営業データの品質を担保することは、予測可能性が高く、持続的な売上創出を実現する第一歩です。営業データ分析を取り入れている企業は、同業他社よりも生産性と収益性が56%高いことが分かっています。

    営業部門など、収益に関わる部門から取得したデータが、一貫性があり、信頼性が高いと、年次営業プランの作成、実行、最適化に活用できます。経営上の意思決定やビジネスプロセスの合理化のために必要なことであり、サイロ化を解消し、新たな情報共有手段を確保することにもつながります。

    インテリジェントなフォーキャストツールを導入すれば、データから、企業の成長に必要な戦術が明らかになります。売上創出プロセスの標準化が進んでいる営業部門は、標準化が進んでいない組織よりも、成約率が25%高いことも分かっています。

    正確な売上予測があれば、経営陣は売上目標を設定する際に、よりスマートな意思決定を下せるようになります。内省的で戦略的な意思決定プロセスを実現するには、データを活用することが極めて重要なのです。

     

    技術的に遅れている企業と比べ売上総利益率が20%高い

    営業部門に関してより多くのインサイトを提供できれば、そのパフォーマンスと売上目標の達成力は向上します。Dell Technologies社によると、このような理由から、過去1年間だけでも、80%以上の企業がデジタルトランスフォーメーションを加速させるために何らかのアクションを起こしました。

    企業は、変化や競争の激しい営業環境で競合他社よりも優位に立つために、事業プランの作成、実行、最適化をサポートするテクノロジーに注目しています。企業が絶えず変化するニーズに対応し、市場に適応していくには、デジタルテクノロジーを活用して販売プロセスを構築または調整する必要があるのです。

    >フォーキャストについてはこちらからご確認ください。

    ※ 本記事は、こちらの記事をもとに加筆・修正しております。

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    執筆者

    松波 孝治 Xactly(エグザクトリー)株式会社 マーケティング本部長

    松波 孝治 | Xactly(エグザクトリー)株式会社 マーケティング本部長

    Xactly日本法人のマーケティングを全体統括。大学卒業後、一環して外資系IT企業にて、マーケティングはもとより、コンサルタント、経営企画などにも従事。

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