公開日 2023.07.14  更新日 2023.07.14

営業管理とは?管理する項目やポイントを解説

営業活動の生産性を上げ、安定して営業目標を達成するためには、営業管理が重要です。しかし、営業管理の重要性は理解しているものの、具体的に何をどう管理すればいいのかわからないという方もいらっしゃるでしょう。

この記事では、営業管理のメリットや管理すべき項目、押さえるべきポイントや役に立つツールなどを解説します。

目次

    営業管理とは

    営業管理とは、営業活動の最適化を目的に、営業活動におけるさまざまな要素をマネジメントすることを意味します。

    企業によっては各セールスパーソンが営業管理をおこなっている場合もありますが、それでは管理の粒度に差が生まれてしまい、組織全体での最適化にはつながりません。効率的な営業活動には、個々人の売上や成績だけでなく、複数の要素を踏まえて統合的にマネジメントをおこなうことが重要です。

    営業管理をおこなうメリット

    では、営業管理をおこなうと、具体的にどのようなメリットが得られるのでしょうか。

    目標と現状の見える化

    事業計画で立てた営業目的を達成するためには、目標を明確化することが欠かせません。目標がはっきりすれば、達成に向けた行動を認識しやすくなるだけでなく、チーム内で現状の共有をしやすくなります。マネジメントする側としても、現状の見える化ができればメンバーに適切なアドバイスをしやすくなり、達成に向けた効率的な行動によりつなげやすくなるでしょう。

    業務効率化

    営業管理をおこなうために、営業活動におけるさまざまな情報を見える化します。情報を見える化できれば、非効率な業務の発見ができ、それに対する改善を行うことで業務効率化につながります。また、どの業務が営業成果の向上に貢献しているのかも把握しやすくなり、より営業成果につながりやすい業務に集中できるようになるでしょう。

    営業間のナレッジ共有

    営業管理で見える化できる情報には、各営業担当者が持つナレッジも含まれます。属人化しやすい営業のノウハウやベストプラクティスをナレッジ化し、共有できれば、部署全体の営業力が強化できます。新規開拓案件においても、過去案件のナレッジを活用して効率的に開拓を進められるようになります。

    営業管理でみるべき項目

    ひと口に営業管理といっても管理すべき内容は多岐にわたり、何を管理すべきかイメージできないという方もいらっしゃるでしょう。ここでは、営業管理において見るべき項目と、その具体的な内容について解説します。

    目標管理

    目標管理とは、以下のような指標を用いて営業活動の目標に対する進捗を管理することです。

    • 部署全体や個人の売上金額
    • 部署全体や個人の契約数
    • 部署全体や個人のアポイント数、商談数

    目標に対する現状を比較し、達成すべき目標とのギャップを埋めていくことから、目標管理は「ギャップ管理」とも呼ばれます。目標を細分化し部署全体で達成に向けた道のりを明確化すること、ギャップを把握するために現状を見える化することが重要です。

    案件(商談)管理

    案件(商談)管理とは、以下のような指標を用いて案件を管理し、効率的な営業活動をおこなえるようにすることです。

    • 案件や顧客の基本情報(属性や課題等)
    • 案件の進捗状況
    • 案件の成約見込み
    • 案件の成約予定時期
    • 案件の売上見込み金額

    案件管理をおこなえば、成約見込み度合いの高い案件を優先的に対応する、売上見込み金額の高い案件にリソースを多めに割くなどの施策を検討できます。

    案件管理の主な手法には、商談全体の営業プロセスを可視化し分析・改善をおこなう「パイプライン管理」があります。パイプライン管理をおこなえば、成約におけるボトルネックや問題点を把握・改善でき、営業活動全体の効率化や売上向上につなげられます。

    パイプライン管理については以下の記事で詳しく解説しています。

    営業のパイプライン管理とは?必要な理由と具体的な手法

    フォーキャスト管理

    フォーキャスト管理とは、ある特定の期間における売上の予測=「フォーキャスト」をもとに、目標とのギャップを明らかにしてそれに対する対策を講じることです。精緻なフォーキャスト管理ができていれば、目標とのギャップも正確に把握できるため、適切な改善施策が立案でき、営業活動全体の最適化につながります。

    フォーキャストについては以下の記事で詳しく解説しています。

    フォーキャストとは?精度の高いフォーキャストを算出するために必要な管理のポイントについて

    顧客管理

    顧客管理とは、以下のような顧客の基本情報を管理し、営業活動に活用することです。

    • 属性や課題
    • 担当者や決裁者
    • 過去の成約情報
    • 現在進行中の案件情報
    • 問い合わせ履歴

    顧客ごとに営業担当者を割り振っている企業も多いと思いますが、顧客管理で重要なのは、必要な情報を統一したフォーマットで管理することです。営業担当者ごとに顧客情報を管理していると、情報の粒度に差が生まれ、属人化の原因にもなります。CRMツールなどを活用し、必要な情報を漏れなく管理できるようにすると良いでしょう。

    行動管理

    行動管理とは、以下のような目標達成に向けた営業担当者それぞれの行動データを管理し、より効果的な行動を取れるようにすることです。

    • 訪問や電話営業数
    • アポイント数
    • 商談数
    • 受注数
    • 成約数

    目標とする成約数からブレイクダウンして月々の各行動数を数値化すれば、各営業担当者が取るべき行動が明確になります。また、特定の営業担当者の行動パフォーマンスが高ければ、そのノウハウを共有して部署全体のレベルアップにつなげることもできるでしょう。このことは、この後に解説するモチベーション管理においても大切な要素になります。

    モチベーション管理

    モチベーション管理とは、営業担当者のモチベーションを管理し、パフォーマンスが高い状態で営業活動ができるようにすることです。営業活動は特にモチベーションが成果に影響しやすく、営業担当者がいかにモチベーション高く行動できるかが重要となります。

    モチベーションを維持するための施策としては、主に以下のようなものが挙げられます。

    • 営業成果を可視化し競争、賞賛する風土をつくる
    • 営業担当者と密にコミュニケーションを取り、悩みを解消する
    • 仕事量を調整し、負担過多にならないようマネジメントする
    • インセンティブ等の報酬制度を整える

    インセンティブについては以下の記事で詳しく解説しています。

    インセンティブとは?歩合制・ボーナスとの違いや種類、制度設計についてご紹介

    営業人材育成管理

    営業人材育成管理とは、ノウハウの共有方法や研修受講状況などを管理し、中長期的な計画で営業人材を育成できるようにすることです。多くの企業で人材不足が発生している昨今では、人材を育成する取り組みが重要となっています。ノウハウ共有のための基盤を整備し、利用状況や研修の受講状況をふまえて各営業担当者に適切な教育を施すことがポイントとなります。

    営業チーム管理

    営業チーム管理とは、営業チーム全体の業務状況を管理し、営業チーム内での案件引き継ぎを円滑にすることです。近年は営業活動の領域や手法が細分化されており、インサイドセールスからフィールドセールスへの案件引き継ぎなどが必要となるケースが増えています。営業チーム管理をうまくおこなえるかどうかは、成約率にも大きく影響してくるでしょう。

    営業管理をおこなう際のポイント

    では、営業管理を上手におこなう際にはどのようなポイントを押さえたら良いのでしょうか。2つのポイントを解説します。

    現場に合った管理をおこなう

    各企業やチームそれぞれに適切な管理方法は異なります。他の企業やチームで成功している事例であっても同じような効果が得られるとは限りません。現場の状況を正しく把握し、適切な管理方法を見つけることが重要です。営業管理の導入後も定期的な効果測定や現場へのヒアリングを実施し、継続的に改善を施すようにしましょう。

    情報共有を徹底する

    チームや関連部署に情報共有がおこなわれず、足並みが揃っていない状態だと、営業管理はうまくいきません。管理方法が変わることで、かえって案件引き継ぎや業務連携がうまくいかなくなるリスクもあります。営業管理を導入する際には、関連部署も含めて導入をしっかりと周知し、情報共有基盤を整備して、円滑な情報共有・コミュニケーションがおこなわれるようにする必要があります。

    ツールをうまく活用する

    営業管理においてツールの活用は有効ですが、どのツールを用いて営業管理をおこなうかによって効果に差が生まれます。エクセルを利用すれば安価に営業管理を導入できますが、他のシステムと連携しにくいなどのデメリットが発生する可能性もあります。現場の状況や既存システムとの連携を踏まえつつ、適切なツールを上手に活用するのがポイントです。

    営業管理に効果的なツール

    最後に、営業管理に活用できる具体的なツールについて解説します。

    エクセルで管理

    エクセルは、管理項目と入力内容さえ決めればすぐに営業管理に活用できます。営業管理用として公開されているテンプレートは数多くありますので、社内でOffice製品を利用している企業であれば、新しくツールを導入するコストをかけずに営業管理ができるでしょう。

    しかしエクセルの場合は、最新情報を把握しにくい、データが膨大になると管理しにくい、社外との共有や共同編集が難しいなどのデメリットがあります。

    SFAで管理

    SFA(営業支援)ツールは、営業活動におけるさまざまなデータの管理・分析に活用できるツールです。営業活動のデータをリアルタイムで共有でき、社外からもスマートフォンやタブレットを使ってアクセスできます。営業活動のスケジュール管理やリマインドもでき、営業活動における統合的なツールとして利用できます。

    フォーキャスト/パイプライン管理専用ツールで管理

    フォーキャスト/パイプライン管理専用ツールは、SFAやCRMでは難しい商談データの記録や、過去の売上実績をもとにした売上予測などができるツールです。専用ツールを活用すれば、パイプライン全体の効率化や収益拡大につながるでしょう。SFAやCRMツールともシームレスに連携可能なため、併用することでさらに大きな成果が期待できます。

    専用ツールであるXactly Forecastingには、AI/MLを用いて成約の可能性が高い商談を判定する機能、営業担当者へのデジタルコーチング機能、各種データを統合的に把握できるダッシュボード機能などの多彩な機能が備わっています。ぜひXactly Forecastingの詳細を下記からご確認ください。

    >こちらよりXactly Forecastingの詳細をご確認いただけます。

    まとめ

    営業活動におけるさまざまなデータを管理しマネジメントを行う営業管理は、安定した目標達成や収益拡大に欠かせないものです。営業管理を行えば、営業活動の効率化に加え、ナレッジ共有による人材育成や営業チーム全体の連携強化が実現できるでしょう。

    営業管理を成功させるポイントは、現場の状況を把握し、情報共有を円滑化することです。エクセルやSFA、フォーキャスト/パイプライン管理専用ツールをうまく活用すれば、効果的な営業管理を実現できます。

    営業管理を導入する際には、ぜひこれらのツールの活用を検討してみましょう。

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    執筆者

    松波 孝治 Xactly(エグザクトリー)株式会社 マーケティング本部長

    松波 孝治 | Xactly(エグザクトリー)株式会社 マーケティング本部長

    Xactly日本法人のマーケティングを全体統括。大学卒業後、一環して外資系IT企業にて、マーケティングはもとより、コンサルタント、経営企画などにも従事。

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